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The Henry Taube Institute

Director's Message

Tai Hasegawa, Ph.D.
Director, The Henry Taube Institute
所長の挨拶:
我々がこの世に存在するのは奇跡的な幸運によるものと思われます。運良く生を受けている間に可能な限りこの世界を知り後世に伝えたいものです。
人類の知識として天動説から地動説、太陽系から銀河、そして大宇宙へと大きくひろがってきました。現在はその先にマルチバースの存在すら示唆されています。我々は何と小さな存在でしょう。
一方その我々自体の研究も進みつつあります。体を構成する細胞から分子へ、原子からクォークそして超弦理論へと極微へ向かって解明・研究されてきています。無論その間に働く力、重力から電磁気力、強い力に弱い力。それらが複雑に噛み合った様々な現象、さらには我々を我々たらしめている免疫のような生物学的機構も探求されています。我々は何と複雑なものでしょうか。
学問は変遷しつつあります。特に近年のAIの脅威的発展は研究の様相を劇的に変えると考えられます。上手く使えばAIは強力な道具として今までに科学者が不可能であったことを可能にしてくれるでしょう。
Sir Arthur C. Clarkeによると人類の一番の悲劇は道徳が宗教にハイジャックされたことであるといいます。世の中の客観的な知識を司る科学者はその判断力でより正しい道を示す責務があります。そのためにはより広い知識の集積と理性のコントロールが必要でしょう。当研究所がそのような科学者の楽園になることを希望します。
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